2001年7月23日


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「 裁 判 を 正 す 会 」 事 務 局 


新しい枝が2本

 自民党の法曹出身の議員が主導して発足させた政府の司法制度改革審議会の最終意見書が、国民の期待に応えるものでないことは審議会発足当初から予測できたことではあるが、やはりの結果だった。うんざりするのみ。
 
「法曹癒着」という「ばい菌」で「根幹から腐った官僚司法制度の行き図まり」を正すべき改革であったのに、利用者であり、被害者である主権者国民を排除して、相も変わらず、各癒着団体を代表する古株が中心になって、所属する組織の利益擁護・縄張り争いに奔走した。

 しかし私たち国民の根気強い運動が以下の二点で功を奏した。


1 裁判官、検察官をはじめとする司法に携わる公務員の大幅増員への道筋をつけた。
 
当初、裁判所と検察は、裁判渋滞の原因は「審判役の裁判官数の絶対的不足にある」のに、裁判官と検察官の増員はまったく認めないで、日弁連に対して、弁護士の増員ばかりを強いていた。
 ところが裁判官の不祥事が続き、最高裁もこれまでのように横暴な態度をとり続けることができなくなり、2001年(平成13年)6月14日の「長官・所長会同(会議)」で山口繁最高裁長官は「迅速で充実した審理を実現するには、計画的な裁判官の大幅増員が不可欠」と述べ、人的態勢の強化を示した。
 これまでは裁判官の数を増やすと「えらそうな顔ができなくなる」といった「さもしい役人根性」だった。
 猫も杓子も大学に進学する日本では、よほど難しい裁判でなければ、国民は本人訴訟でやれる知識水準にある。だから弁護士増員は国民にとって切実な問題ではない。
 以前「これ以上悪徳弁護士が増えたら、取り締まるのに手がまわらない。弁護士増員運動に賛同しないでほしい。賛同するなら辞める」と言って、脱退した会員がいる。この会員は大阪の警察官で実兄の弁護士と裁判をしていた。
 悪徳弁護士ばかりで、いい弁護士を見つけるのが難しいというのが実情である。


2 司法修習生に対して給与を支給することはおかしいということを社会に問題提起し、認識させた。
 2001年5月21日付「毎日新聞記事」で「財務省が法曹養成に関しても、司法修習生1人当たりの公費負担は約930万円と指摘し、弁護士になる者の修習に対して給与を支給する日本のような制度は異例」とある。
 この件で東京の竹内氏が提訴してまで問題提起した。「司法修習生に国が給料を支払うなどとんでもないことである。働きながら修習するのが当然である。医師・公認会計士などは国から給料をもらってない。」・・・平凡な1人のサラリーマンの訴えが社会の表面に浮上し、政府に「司法修習生の養成に国民の血税を投入することはおかしい」と認識させた。
 普通は投下資本の割合に比して妥当な収益を見込む。弁護士は経費をかけず、就職すれば、大きな収入を得る。弁護士という職業を医師・公認会計士に比較して、聖職と認める理由はない。ひとの弱みにつけ込む悪徳弁護士が横行する現実から、弁護士も民間業者である。裁判官も絶対数が不足し、激務に対する報酬として高額の給料を出すのも致し方ないと国民は考えている。裁判官も決して聖職ではない。国民に奉仕するという職責において、他の公務員となんら異なるものではない。特権意識を捨てるべきである。
 法曹が談合して、巧みに「聖職」という幻想を国民に植えつけてきただけのことである。
 インチキ癒着裁判が横行して、化けの皮が剥げてしまった。


■ 竹内氏の行動は快挙で、成功したのは、東京の会員が裁判を傍聴して応援したからであり、そこに、市民運動として「裁判を正す会」が存在し、運動を継続する意味があると考えます。 
 政府なり当局がダイレクトに国民の意見を取り上げなくても、国民が一致協力して、同じことを繰り返し主張していれば、知らず知らずのうちに、そのことが世論を形成し、無視することができなくなる。
 これが「裁判を正す会」が過去2回取り組んだ「国会への請願運動」と「最高裁・司法制度改革審議会への署名運動」の結論です。
 ということで、「裁判を正す会」継続の趣旨に賛同される方は同封の振込用紙で、「年会費3000円(2001年4月1日〜2002年3月31日)」と「カンパ(自由)」を納入してください。
 昨年度は今年に入ってからの「署名運動」で、マスコミ80社と協力してくれた他会への報告・連絡で通信費がかさみ、運営資金は底をついています。
 今年になって会費を支払われた方は不要です。
 今後も素朴な疑問を政府・最高裁に投げかけ、正論を主張していきたいと考えます。馴らされてしまった矛盾から、国民自身が目覚めなくてはならないと思います。自分の周辺を見回し、改めて見つめ直してみましょう。そして何か感じることがあれば、社会にむかって発言することが大切です。
 

■ 日本でも優秀な民間人が政府の審議会の委員に就き、決定に参加できるように、政府をしむけていきたい。
 山田經三氏は清潔で聡明で体格がよく、かつご自分に非常に厳しい人で、こういう人が他国に行ってしまい、そこで骨をうめるまで貢献することは、我が国にとって大変な損失である。もっとも山田氏ご本人は神父様で日本とか外国の区別する意識はおありではない。